WORLD COSPLAY SUMMIT 2023世界最大級のコスプレの祭典、完全復活!

審査・競技ルール

審査・競技ルール

■審査基準

1.衣装審査(100点満点)
キャラクターを表現する構成要素(衣装や持ち道具、メイク、ウィッグなど)の制作に関し、以下の3つについて採点する。
※衣装(コスチューム)の完成度を審査する時、コスプレイヤー自身の人種・性別・サイズの原作キャラクターとの違いは審査に影響しない。

 

1) 衣装の精密度(40点)

原作の衣装デザインと実際の衣装とを比較して評価。
原作のものと完全に一致していれば最高点、全く異なる場合は最低0点が与えられる。なお、原作の衣装に不明な部分がある場合は、原作の世界観、およびキャラクターらしさを守っている限り、デザイン構築・色の選定はコスプレイヤーの裁量に委ねられるものとし、提出された原作の衣装画像との相違点は採点に影響を及ぼさないものとする。
(例:白黒の漫画で衣装の正確な色がわからない等)

 

2) 衣装の品質(40点)

衣装がいかによく組み合わされているか、いかに正しく競技者に適合しているか、いかに綺麗に彩色・縫製されているか等の複数の要因を基準に評価。

 

3) 技術(20点)

衣装を制作するうえでの技能を評価。
衣装様々な難しい技能を駆使して造形されている場合は、わずかで単純な技能を用いた場合よりも、高く評価される。技能の量よりも品質の高さが問われる要素である。また、可変の機構などのギミックがある場合、そのアイディアもここで評価する。

 

2.ステージパフォーマンス審査(100点満点)

 

ステージ上で行われるパフォーマンスを通し、以下の4つについて採点する。

 

1) パフォーマンス(50点)

パフォーマンスのクオリティ・完成度、ストーリーの伝達力、プロップ活用、作品へのリスペクト、エンターテインメント性などを評価。

 

2) 演技力・熟練度(20点)

芝居を始め、歌やダンスなど、アクションの完成度として、修練されたものであり、また、単調な動作の中にも感情表現がある、セリフは聞き取り易いなど、ステージ上での表現力を評価。

 

3) コスチュームのステージ映え(20点)

衣装がステージ上に立って初めてわかるような価値、ステージ上での印象を評価する。可変の機構などのギミックが実際にステージでどう活かされているか等も考慮する。

 

4) 主観的要素(10点)

期待を超えて感動や興奮させる何か、今までなかった新しいアイディアなどを評価。

 

 

■得点について

1.総合得点による順位は、審査基準の1.衣装審査と2.ステージパフォーマンス審査を合計した200点満点で評価するものとする。

 

2.得点は審査員の最高点と最低点は除き、平均値を計算し、衣装審査とステージパフォーマンス審査の合計得点で順位を決定する。

 

3.衣装審査、ステージパフォーマンス審査の最終得点の合計で同点があった場合は、ステージ審査員の判断により順位を決定する。

 

 

■審査方法

 

1.衣装審査

 

1) 衣装審査では、各審査員は審査対象となる代表コスプレイヤーのハンドメイド技術、デザイン、センスなどがいかに優れているかを評価する。その際審査員は、満点の半分を基準として(100点満点の場合、50点)、加点・減点し点数を付けることとする。

 

2) キャラクターを構成する要素で代表が審査対象と希望するもの全てを審査する。衣装(複数も可)・メイク・ウィッグ・手持ちの道具などを全て審査する。

 

3) 競技ルールに則った内容のものとし、日本語か英語で記載された衣装レポート、及び5分~8分以内で行う衣装製作プレゼンを見て審査する。なお、プレゼンに動画資料を用いても良い。

 

4) 衣装審査の審査員は、ルール委員会のメンバーのうち、WCS事務局を除いた6カ国・地域のオーガナイザーと、自薦または他薦により選定された4人のオーガナイザーの合計10人で行う。ルール委員会メンバー以外の4人は、自薦・他薦の候補者の中からWCS事務局が選定するものとする。その際、可能な限り、地域の偏りがないように留意する。審査はオーガナイザーが指定する第三者(オーガナイザーと同じ国・地域に所属する者に限る)が行っても良い。自国・地域の審査はしない。また、衣装審査と同時に行っているステージパフォーマンスのリハーサル時間(自チームのみ)は、衣装審査を一時的に中座することを認める。

 

5) 審査は、衣装レポートを元に以下に沿ったプレゼンテーション形式にて行う。

 

・出場チームによるプレゼンテーション/8分
・・・実際の衣装を披露しながら衣装レポートの制作過程の写真を使用するなど、見所、品質や精密性、衣装にかけた技能をアピールする。

 

・オーガナイザーによる質疑応答/2分
・・・審査員より、プレゼンテーションや衣装レポートでの質疑がある場合は応える。

 

・オーガナイザーによる触手確認/5分
・・・間近で衣装を精査したり触ったりする。

 

以上、3つの工程を1チームにつき計15分で行う。

 

6) 審査順は事前に決定した順番にて行う。

なお、健康状態による理由など、審査員の承認がある場合に限り順番の変更を認める。

 

7) 代表が提出期限を超過した場合、24時間毎に衣装審査得点から10%減点とし、120時間以上超過する場合は、審査なしの得点0とする。(24時間超過:10%、48時間超過:20%など) また、事務局より資料の不備の申し立てがあった場合、申し立てより24時間以内に不備を修正して再提出する必要がある。この場合も24時間毎の超過に伴い、衣装審査得点から10%減点とし、72時間以上超過する場合は、審査なしの得点0とする。
提出期限と再提出における期限、どちらも超過する場合は、累積して減点される。(提出期限24時間超過:10%+再提出期限24時間超過:10%は、衣装審査得点より20%減点。) 提出期限を超えた場合の減点は事務局によって行う。

 

2.ステージパフォーマンス審査

 

1) ステージ審査では、各審査員はステージ上で披露される2分30秒以内のパフォーマンスを通して、代表コスプレイヤーの演出力、表現力、創作力、エンターテインメント性など優れた点を評価する。その際審査員は、満点の半分を基準として(100点満点の場合、50点)、加点・減点し点数を付けることとする。万が一2分30秒の制限時間をオーバーした場合、10秒以内は、パフォーマンス得点から10%の減点、10秒以上の場合は、25%の減点とする。

 

2) パフォーマンスシートの必要項目は全て記載し、衣装原画、音源または映像と合わせて期日までに事前に提出すること。

 

3) パフォーマンスの内容は自由だが、他の指導がない限り、パフォーマンス後の撤収が速やかに行えるものとし、ステージを汚す可能性のある行為、ステージに跡が残る行為は禁止とする他、競技ルールに則った内容のものとする。パフォーマンス終了後にステージ上に残されたプロップ類はスタッフによって回収するが、その際のダメージや破損はWCS事務局は一切の責任を負わない。

 

4) パフォーマンス前約40秒間を転換時間とし、ステージプロップがある場合は、その間にスタッフがセット(プリセット)する。

 

5) 代表及びパフォーマンスに必要なアイテムは全てステージ上手でスタンバイし、代表がステージ下手から登場する演出の場合は、40秒の転換時間にてステージ上を横切り配置に着くこととする。

 

6) パフォーマンスの最中は、代表2名以外の人間がパフォーマンスをサポートすることはできない。

 

7) パフォーマンスの順番は、事前に行う全チーム公平なくじ引きによって決定する。なお、健康状態による理由を除き、一度決められた順番は変更できない。

 

 

■競技ルール

 

この審査・競技ルールと合わせ、各国・地域代表 参加規定 も確認すること。

 

1.衣装審査に関するルール/CostumeJudging

 

1) キャラクターを構成する要素で代表が審査対象と希望するもの全てを審査する。衣装(複数も可)・メイク・ウィッグ・手持ちの道具などを全て審査する。キャラクターを語る上で欠かせないアイテムは、衣装の一部とみなし、審査対象とすることができる。コスプレイヤーが着用することなく、ステージ上にセットしておくのみの物(演出の補助のために使用する物)であれば、衣装審査の対象としない。

 

2) 審査の対象となるアイテムは全て代表コスプレイヤー2名による自作であることとし、そのアイテムの75%以上は手作りであるものとし、制作過程・方法を衣装レポートで説明する。家族、友人が一部手伝うことがあった場合は、衣装レポートにて明確に提示すること。万が一、そのアイテムの25%以上が手作りではないと判断された場合、そのアイテムのみを審査の対象外とする。

 

3) 市販のもの(既製品)を流用・使用した場合、審査の対象としない。

 

4) ギミック用のパーツを追加するなど、原作と細部を変更する場合は、衣装レポートにて明確に説明すること。

 

5) 3Dプリンター
3Dプリンターやファブリックプリンターなど、データ入力による全自動生産ツールを用いることは認める。モデリングデータ、衣装とのバランス、仕上げ、塗装、コーティング、代表への装着・取り付けなどの側面は、衣装の着用構造の一部である場合は、衣装として審査する。ハンドプロップスであり、代表自身の身体に装着されていないものは、ハンドプロップスとして審査する。
デジタル3Dモデルの購入は、そのモデルのオリジナルクリエイター名を代表によってクレジットする場合に限り、(市販の縫製パターンの購入のように)許可される。また、必ずしも家庭用3Dプリンターで生産する必要性はなく、メーカースペースなど試用提供されたもので生産することも可能とし、どちらの場合でも審査の対象となる。
ただし、審査は代表者自身が行った手順で行われる。これらの工程は、代表の衣装レポートに明確に記載され、最終的な結果を生み出すためにどのような工程を経たかを明確に示す必要がある。工程数が少なかったり、完成時の品質が低いものは、複数の工程を経て完成時の品質が高いものよりも低い点数となる。工程の例として、3Dプリントのモデリング・作成、プリント・拡大縮小、プリントに使用する材料の加工、複数のプリントの継ぎ目をつなげて大きな作品にするなどの仕上げ、塗装前のヤスリがけやプライマー塗付、塗装、それらを代表の衣装・身体に装着する、などがある。自分で3Dモデリングデータを作成する代表は、その作業を証明するもの(デジタル署名や作業工程のスクリーンショットなど)を提示し、衣装レポートやプレゼンテーションでその工程を説明できるようにする必要がある。購入した3Dモデリングデータを認めない場合、または3Dモデリングデータの出所について虚偽がある場合は、審査対象から除外され、点数は加算されない。代表以外が3Dモデリングデータを購入し、プリント・仕上げを行ったものは、既製品の剣やナイフと同様に「購入品」として扱われる。衣装審査の審査対象となるには購入したアイテムに50%以上の加工が施されていなければならない。購入した商品で、代表による加工がほとんどないものは、審査から除外される。

 

6) 判断に迷うものは、ルール委員会のメンバーにて協議の上、判断する。

 

2.ステージ審査に関するルール

 

1) 衣装を含み、パフォーマンスに必要なアイテムについては以下の通りとする。

 

A) ステージプロップは、最大3点までとし、1つにつき10kg未満とし、天地2,100mm、左右2,100mm、奥行900mm以内とする。
なお、衣装が隠してある、ギミックがあるなどの特異点は必ずパフォーマンスシートにて明確に提示し、またステージプロップを連結させるなどの展開は、ステージ審査内の2分30秒の中で行うこととする。
・ステージプロップ1つの重量が10kgを超過した場合、下記に従ってキャラクター審査点を減点する。
・10.1~10.5→5点減点
・10.6~11.0→10点減点
・以降、0.5kgにつき5点追加で減点
・15kg以上の場合は無条件でキャラクター審査の点数が0点となる
・ステージプロップ1つのサイズが天地・左右・奥行で規定を超過した場合、下記に従って衣装審査点を減点する。
・天地、左右、奥行きそれぞれの項目で1cmオーバーにつき1点減点
・天地、左右、奥行きを足した点数が1cmオーバーにつき1点減点
・合計10cm以上の超過は無条件で衣装審査の点数が0点となる

 

B) ステージプロップ以外のアイテムでパフォーマンス前にステージ上及びステージサイドにセットが必要な場合は、代表自身が行うこと。ステージ転換時間(40秒)以内でセットが可能なものとし、衣装・プロップの総重量40kgを越えない範囲で設定すること。

 

C) 衣装・ウィッグ・手持ちの道具・ステージ上で使用するアイテムの総重量は、2名で40kg以内とする。
・総重量が40kgを超過した場合、下記に従って衣装審査点を減点する。
・40.1-41.0kg→5点減点
・41.1kg-42.0kg→10点減点
・それ以降、1kgの超過につき10点減点
・10kg以上の重量超過は自動的に衣装審査の点数が0点となる

 

D) 市販の模造刀や剣などの武器類の使用は禁止とする。
武器類に関しては、演技中に手から離れて観客にあたり怪我する恐れがあるなど、WCSが危険と判断した場合、使用を禁止する場合もある。

 

E) パフォーマンスに必要なアイテムは、WCSオフィシャルのイラストやロゴ、原作となる作品の公式ロゴ、画像の使用を禁止とする。

 

2) BGM・背景映像の使用については以下の通りとする。

 

A) 音楽素材は、JASRACが管理している楽曲は、自分たち自身で演奏もしくは打込みした音源であれば使用可能、または著作権フリーのサウンドクリップを使用すること。使用する音源は、各国・地域のオーガナイザーが問題ない素材であることを確認することとする。

 

B) ステージに設置されたスクリーンにて背景映像を流すことができる。
これはステージの演出の幅を向上させるものでありステージを補助するものであるため、背景映像の出来栄えは加点対象にはならない。

 

C) 母国語の使用は問題ないため、聞き取れない日本語でセリフを吹き替えないこと。

 

D) 音源に原作の声優のセリフや声・作中のBGMを流用すること、映像に作中のシーンやイメージをコピー、トレースして使用することは禁止とする。また、映像の素材に関しては、自チーム以外に著作権を有する場合も使用を禁止とする。

 

E) 背景映像は上記以外に下記の注意事項に沿って制作すること。
・通常背景…ステージの雰囲気を作るもの例)風景、ビル群、建物内部
制作手法:実写、イラスト、CG、ジオラマ制作物など
・特殊効果…ステージ上のコスプレイヤーの動きと連携のある演出例)光、エネルギー、爆発制作手法:実写、イラスト、CGなど。

 

F) パフォーマンス中のセリフについては日本語と英語の字幕を表示する。字幕の表示はWCS側が調整するものとし、事前に映像内に字幕を入れる必要はない。なお、セリフの使用言語は母国語を推奨とし、スクリプト入力シートに日本語か英語でセリフのタイミングがわかるよう書き入れてあったもののみを対象として表示する。

 

G) 音源は、192kbps以上のステレオとし、映像は1920x1080ピクセルの解像度1080p以上で、画面アスペクト比16:9とする。
なお、映像の提出の場合は、音源を合成した1つの動画データで、ファイル形式:MOV、MP4、AVI、WMVのいずれかで制作されたものとする。

 

3) その他特殊効果や演出などについては以下の通りとする。

 

A) ステージを降りて客席を活用するようなパフォーマンスは禁止とする。

 

B) 以下の使用は禁止とする。
・粉(パウダー)、微細な金属粉(ラメ)
・火気(煙)
・水、水分を含むもの
・1辺が2cm未満の紙吹雪(花びら、羽など舞台上にばら撒くものを含む)
※2cm以上の大きさの紙吹雪は合計100枚まで使用可。
・火薬を使用したクラッカー
※火薬を使用していないクラッカーは使用可。ただしクラッカーを使った際に飛び出す物は、上記の2cm以上の大きさを順守すること。

 

C) その他WCSが危険性やステージ転換の妨げになると判断した場合、使用を禁止する場合がある。
特殊な演出を考えている場合は事前にWCSに相談し、WCS事務局が許した器具のみ、特殊効果に使うことが許される。
(例:匂いを発生させる、爆発音を出す、強い光を発する等)

 

D) レーザー光を使う場合は事前に事務局の許可を得ること。

 

E) コンセントにつないで電源を使用することは不可。内蔵バッテリーのみ。

 

 

■その他

 

チャンピオンシップのバックステージには、各国・地域ごとの代表2名に加え、各チームのオーガナイザー、通訳、アシスタントのうちいずれかの関係者2名まで入ることが可能。※各国・地域のオーガナイザー、通訳、アシスタントは、各国・地域の代表オーガナイザーより事前に任命し、WCSに申請された者が対象となる。
※各国・地域に同行しているプレス関係者や家族・友人は別途用意された関係者席で観覧することとする。
チャンピオンシップでのパフォーマンスは、予選会の時に披露したものと同じでも異なるものでも可能とする。ただし、同じものの場合は必ずパフォーマンスに改良を加え、チャンピオンシップにふさわしいレベルのものにするよう努力すること。

 

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